ボレーとは空中にあるボールを蹴ることです。
試合中の限られたシュートチャンスはボールが浮いているときかもしれないですし、浮かしたボールをシュートすることで限られたチャンスを広げることもできるかもしれません。
子供たちがボールを蹴っている様子を観察すると、弾んだ時にボールを上手に蹴るのが苦手な子がいるでしょうか。
いくつかの理由が考えられますが、例えば以下の点を挙げることができるでしょう。
ボールを怖がっている。
ボールをよく見れていない。
腰を中心に体に硬さがある。では、一つずつ問題を解消できるように練習してみましょう。
ボールを怖がっている
子供がボールを怖がるのは普通のことです。例えば体の小さな子供の目には4号ボールは私たちが5号ボールを見るよりも大きく映るかもしれません。
ですから、まず初めになるべくボールは体にあった大きさを選ぶようにしましょう。
そして、子供が怖さを感じない勢いのボールを2,3歩離れた距離から放ってあげます。
最初は低めからそしていろいろな高さのボールを蹴らせていきましょう。
慣れてきたら距離を離し、ボールの勢いも強めにしていくことが出来るでしょう。
ボールをよく見れていない
ボールを最後まで見ないでけってしまう。これは、子供に限らず大人にもよくある失敗です。
ボールに向かって足は出ているのですが、空振りしてしまったり上手にボールを蹴れずミスキックになってしまいます。
改善するにはボールに足をミートさせる瞬間までボールから目を離さないように集中することが必要です。
最後の瞬間といっても実際はボールが足に当たるとき、視線はすでにボールが飛ぶ弾道を追おうとするものですが、一瞬長くボールを確認することで、ダイレクトシュートをミスする癖のある子もキックの向上を図ることが出来るでしょう。
体をやわらかく使う
ボレーシュートを蹴るとき、ボールが高く上がっていればいるほど体を倒し、腰を上げ、足を振らなくてはいけません。
セパタクローの選手は空中でとても上手にボールを蹴りますが、足はきれいに伸びています。
腿の後ろと膝の後ろまた腰を上手に回せる体全体の柔軟性があるからです。
ですから、定期的にストレッチを促すのは大切なことです。
足を高く上げることが出来れば、よりボールを蹴れる範囲が広がるのです。
簡単なボレーキックから
ボレーといっても、少しでも地面から浮いているボールを蹴ればボレーと呼ばれるのですから実際は様々あります。
肝心なのはどんなボールにも柔軟に対応できるようになることです。
最初は簡単なボールから始め、だんだん難易度を上げていくことでいろいろなボールに対応できるように教えることが出来ます。
まずは自分でボールを持っている状態からポンと浮かしてワンバウンドしたボールを蹴る練習をしてみましょう。足を上手にボールに当てることを意識するように教えてください。
最初はおそらく自分の正面にあるボールを上に蹴りあげると思います。
次のステップとして、ボールが地面に弾んだ直後を蹴って上にではなく前に蹴るように教えましょう。
ボールを蹴るタイミングを大事にするように声をかけましょう。
難易度を一気に上げないために、慣れるまではボールがバウンドを止めるまでに蹴ればいいと言うことが出来るでしょう。
機会を見てバウンドは二回までとか一回だけと制限をかけて少しずつ難しくしてみましょう。
次のステップはボールを自分の横側にバウンドさせてそのボールを蹴る練習です。
足を一層横向きに振る練習になります。
インステップで蹴るとき足をどのように振るかにバリエーションを付けることが出来ることを教えることが出来ます。
その足を狙っている方向に向かって振りぬくか、それとも地面に向かって足を斜めに振るのかでボールの回転が変わります。
そしてボールの軌道が変わります。
次のレベルとしてパスをトラップして浮かしてボレーシュートという練習をすることが出来ます。
初めのうちはパスは簡単なボールが良いでしょう。
ポンポンと地面をバウンドしてくるボールをトラップしてシュートです。
最初は空に少し蹴り上げ(それをトラップということにして)落ちてくるボールを蹴るという風に始めることが出来るでしょう。
その後、自分の少し前にトラップしてシュート、さらに自分の足元にボールをトラップし地面に落ちる前にシュートという風に練習できます。
一番蹴りやすく力が入りやすいのは地面に落ちた直後の跳ね返りですので、子供たちはその蹴り方ばかりになってしまうかもしれません。
その時はそれに満足しないでいろいろな高さのボレーに挑戦するように励ましましょう。
試合でより有効なプレーの選択肢をもつための練習になるでしょう。
次に、ワンタッチで飛んでくるボールをシュートする練習です。
パサーの距離が難易度を決めるといえるでしょう。
最初は手で投げてあげるだけで十分かもしれません。
その後、距離を離していきます。パサーからの距離応じてボールの勢いも強いものになるはずです。
定期的に、ボールをよく見ること(もしくは一瞬長く見ること)、加えて足をボールの芯に上手に当てることがとにかく大事であることを思い出させるよう声をかけましょう。
それが出来て初めてパワーシュートを蹴ることが出来るのです。
シュートはサッカーの醍醐味です。子供たちが楽しむことが出来るように教えましょう。